クレステッドゲッコー飼育完全ガイド：初心者でも簡単に育てられる！

クレステッドゲッコーは、多くの家庭で人気のある小型の爬虫類ペットで、特に子供や爬虫類飼育初心者に向いています。彼らは目の周りにある独特な「まつげ」冠飾りで知られており、非常に特徴的です。クレステッドゲッコーはさまざまな色や模様を持ち、目の上から首、背中にかけてのふさふさした冠飾りが独特の魅力を引き立てています。この記事では、クレステッドゲッコーの原産地、性格、飼育環境、食事習慣、そしてよくある健康問題について詳しくご紹介します。

原産地

クレステッドゲッコーは、オーストラリア近海に位置する島国ニューカレドニア原産です。かつては絶滅したと考えられていましたが、1994年頃に再発見されました。それ以来、ペットとしての人気が高まっています。

品種概要

• 一般的な名前：クレステッドゲッコー、ニューカレドニアクレステッドゲッコー、アイラッシュゲッコー
• 学名：Rhacodactylus ciliatus
• 成体のサイズ：約18～23cm（物をつかむことができる尾を含む）
• 寿命：10～20年

性格と特徴

クレステッドゲッコーは基本的におとなしい性格ですが、やや敏感なため、取り扱いには注意が必要です。抱っこされるのを好まないため、頻繁に触ることは避けたほうが良いでしょう。恐怖を感じるとジャンプしようとすることがあり、怪我のリスクが増します。また、他のトカゲとは異なり、クレステッドゲッコーの尾は一度切れると再生しません。

脅威を感じると、軽く噛むことがありますが、痛みはほとんどなく、出血もしないため驚かないでください。クレステッドゲッコーはクライミングを好み、特殊な足のパッドにより垂直な面を簡単に移動することができます。つかむ力のある尾も彼らの機敏さを高め、また、優れたジャンプ力も持っています。

適切な飼育環境

成体のクレステッドゲッコーには20ガロン（約75リットル）の水槽が十分ですが、より大きな水槽の方がより適しています。彼らは樹上性の動物で活発に動き、垂直なスペースでのクライミングを好むため、高さのある水槽がおすすめです。29ガロン（約110リットル）の高い水槽であれば、2～3匹のクレステッドゲッコーを飼育することができますが、オスは1匹に限った方が縄張り争いを避けられます。

通気性の良いガラス水槽や全面メッシュ構造の水槽が良い選択です。水槽内には、さまざまな高さや方向の枝、流木、コルク、竹、つるを提供し、登れるようにします。また、アイビー、ポトス、ドラセナ、フィカスなどの丈夫な植物を加え、隠れられる場所を作ります。

食べ残しや排泄物は毎日掃除し、少なくとも月に一度は爬虫類用の安全な消毒剤で水槽全体と装飾品を徹底的に清掃します。底材は材料に応じて週に一度、または月に一度交換し、細菌の繁殖を防ぎましょう。

温度

爬虫類は冷血動物のため、体温調節が必要です。日中の温度は22～27℃、夜間は18～24℃の範囲に保ちます。クレステッドゲッコーは高温に敏感なため、温度を監視し、過熱を避けましょう。低ワット数の赤色ナイトライトが良い熱源となり、夜間に観察もできます。加熱源は水槽の上部に設置しないようにし、やけどのリスクを避けてください。

照明

クレステッドゲッコーは夜行性であり、通常特別なUVB照明は必要ありませんが、一部の専門家は低レベルのUVB光（約5%）が健康に良いと推奨しています。照明を追加する場合、温度が上昇する可能性があるため、避難所を設け、照明から離れられるようにしてください。

湿度

クレステッドゲッコーは中から高湿度（50%～70%）を必要とします。湿度計を使って毎日湿度を確認し、温かいろ過水を定期的に噴霧して湿度を維持します。水槽の設置状況によっては、1日に数回噴霧する必要があるかもしれません。特に夜間は活動が活発になるため、湿度が適切であることを確認します。日中家を空ける場合や手動での噴霧が難しい場合は、自動噴霧器や加湿器を検討しましょう。

底材の選択

底材は水槽内の重要な構成要素であり、ペットの安全性、掃除のしやすさ、湿度の維持に配慮して選びます。ココナッツファイバー、苔、ピートモスが理想的な底材です。新聞紙やペーパータオルも使用可能ですが、見た目があまり良くありません。クレステッドゲッコーは狩りをする際に底材を誤って飲み込む可能性があるため、その場合はピートモス（単体またはココナッツファイバーと組み合わせて）やペーパータオルを使用します。若いゲッコーには特にペーパータオルが推奨されます。

砂利は見た目が美しいものの掃除が難しいため、底材としては適していません。また、爬虫類用の砂や無機土壌の底材も誤飲のリスクがあるため避けましょう。

食事と水分補給

市販のゲッコー用フードはクレステッドゲッコーの主要な食事であり、栄養バランスを確保する最も簡単な方法です。また、コオロギや他の昆虫（ゴキブリ、ミツバチ幼虫、シルクワームなど）を補助的に与えることもできます。甲虫は消化しにくいため避けてください。狩りの本能を満たすため、1回の食事で複数の昆虫を提供すると良いでしょう。

昆虫のサイズはゲッコーの目の幅より少し小さめにし、与える前に栄養強化を行います。カルシウム/ビタミンD3パウダーを週3回、マルチビタミンパウダーを週1回昆虫にふりかけ、ビタミンやミネラル摂取を促します。

さらに、バナナ、モモ、アンズ、パパイヤ、マンゴー、ナシ、パッションフルーツなどの果物を週に数回与えます。浅い水皿で新鮮な水を提供しますが、葉に付いた水滴を飲むのを好むこともあります。クレステッドゲッコーは夜行性なので、夕方に食事を提供します。若いゲッコーは毎日、成体は週に3回食事を与えます。

よくある健康問題

クレステッドゲッコーは以下のような健康問題に見舞われることがあります：

• 口内炎や口の感染症：口周りに粘液が多く、腫れが見られることが特徴です。
• 呼吸器感染症：喘鳴やよだれが見られます。
• 皮膚の問題：発疹や湿度不足による脱皮不全が含まれます。

購入と里親

クレステッドゲッコーはペット市場で広く入手可能で、そのおだやかな性格と簡単なケアでペット愛好家に人気があります。多くのペットショップで販売されていますが、信頼できるブリーダーから購入するのが理想的です。日本では一般的に5,000円から30,000円程度で購入でき、色や模様の希少性によって価格が変わります。

購入時には、クレステッドゲッコーが自由に登れること、背骨がまっすぐで肋骨や骨盤が目立たないことを確認します。健康なゲッコーは活発で、目が明るく、鼻と肛門が清潔であることが理想的です。

よくある質問

• クレステッドゲッコーは良いペットですか？ はい、ケアが簡単で、穏やかな性格のため初心者にも最適です。
• クレステッドゲッコーの寿命はどのくらいですか？ 通常10～20年ほど生きますが、健康な個体はさらに長生きする可能性もあります。